【2025ブログ】スタッフリーダー: TR 清水悠夏

平素より多大なるご支援・ご声援を下さる皆様、大阪大学男子ラクロス部に関わって下さるすべての方々、本当にありがとうございます。
4年生スタッフの清水悠夏と申します。

長くなってしまいました。時間のある時に読んでください。

一貫して、考えて行動し続けることについて語っていますが、大きく分けて2つ、書きました。

・関西FINALに向けて
・4年間で学んだこと、伝えたいこと

1個目、関西FINALに向けて

よく勝たないと意味がないと言葉を聞く。
勝利という事実は素晴らしいと思うけど、”勝つことだけ”に意味があるとは思わない。

関西制覇をした瞬間きっと嬉しいだろう、素敵な景色を観れるだろう、だけど、その瞬間から勝利という事実は過去のものに変わっていく。

それまでの過程で何を考え、行動したのか、中身が無いと勝ってもあまり意味がないと思う。
世にいう価値のある勝ち、とは勝利までの過程がどれだけ満たされているかだと思う。

スポーツ界隈で称賛されるコーチや監督は実績として何回もチームを優勝に導いていることにフォーカスが当たりがちだけど、その凄さは優勝させた数じゃなくて、毎回違うメンバーで構成されるチームに向き合い、その都度必要なことを考え抜き行動する、そこまでのプロセスに価値を生むことができるから凄いんだと思う。

だから、ただ勝つだけでは意味がない。
頭を使わず練習して、試合で勝って、何が残るんだろうと思っている。

と、なんか偉そうなことを言ってるけど、
今年の7月くらいから私はこのチームにいちゃいけないんじゃないかと思うことが多くなって、すごく関西制覇したいわけでもなくなった。だけど、チームの中には一緒に勝ちたいと思う人もいて、一緒に頑張ろうと言ってくれる人がいて、関西制覇でしか返せないほど周りの人に支えられてるのも分かってて。
気持ちが追いつかないままなにも目標を持てず部活に行ってた。

そんなことをこの前同期に話したら、このままだとなんの価値もない4年間、関西FINALになってしまうからと、一緒に目標を考えてくれた。(練習後だったのに1時間もありがとう。)

4年前この部活に入った理由は自分が成長するため。苦手なこと、できないことが多い、そしてそんなダメな自分も受け止めきれない。
大学生になったらこんな自分を変えて、人として成長したかった。
そんな気持ちで入ったけど、この4年間、できなかったこと、すれば良かったこと、こぼれ落ちたものは沢山ある。
成せたことより成せなかったことの方が多い。

でも、これをただの後悔で終わらせていいわけがない。

勝利を価値のあるものにするために、今できる最良を考え抜いて行動し続ける。
私が、みんなの4年間を無駄にさせない、くらいの気持ちで。

これが目標、目的は関西制覇。

外から変化がすごく分かるわけではないと思うし、結局初心に戻っただけではあるんだけど、同期と話した日から私の中で覚悟が決まった。

少し話は変わるけど、これもファイナルに向けての心意気。

ふと、あー、いろんな人に支えられているなと思うことがある。
他の阪大の部活がグラウンドを貸してくれたり、主務が練習場所を確保してくれたり、渉外が練習試合を組んでくれたり。
保護者の方々が金銭面や生活面で支えてくれるから、私たちは毎日部活に打ち込める。
コーチや武者、試合を組んでくれる他大学の存在があるからこそ、成長を続けられる。

ほぼ無償で、時間外でも選手の身体を調整してくださるみくも先生とあやや。
朝早かったり、帰りは夜遅くなったりするのに、名古屋から車を走らせてくれて、身体見てくれるだけじゃなくて練習にも付き合ってくれるトヨキさん。
忙しい仕事の合間を縫って練習を見に来てくれるし、試合ではコーチボックスで選手と同じくらい熱くなってくれるコーチの皆さん。
保護者の皆様はLINEで発信するとすぐにリアクションつけてくれるし、アンケートではたくさん答えてくださる。
スタンドから試合を作ろうと声を出し続けてくれる部員たち。
阪大の未来を紡いでくれたOBOGの皆さん。

私たちは愛されていると胸を張って言える。

だから、阪大ラクロス部として辿り着くべき場所がある。
ここで立ち止まってちゃいけない。
この部活は、たくさんの人の想いを背負ってる。
自分たちだけのものじゃない。
一緒に戦ってくれる人が、支えてくれる人がいる。
自分たちだけでは成し得なかったことが、たくさんある。

この部活に関わってくれるすべての人の想いに応えるためにも、感謝を忘れずに関西FINALに臨もう。

2個目、4年間で学んだこと、伝えたいこと

私は今年のシーズンが始まってすぐのスタッフmtgで、常に考え行動し続けようと言った。

これはこの4年間で私が1番大切だと感じたことで3年前にできたチーム理念から学んだことでもある。

理念
ー自己実現ー
自己理解、他己理解を通じて、信念を探求し、志を追求する。
ー未来の創造ー
変化を恐れず、挑戦を続け自分を磨き続けることで、心躍る未来を創る。
自らの行動で他者に影響を与え、環境を変化させ唯一無二な集団となる。

阪大ラクロス部は、たくさんの「誰かの努力」によって作られた“あたりまえ”の積み重ねで成り立ってる。
選手もスタッフも、それぞれが違う想いをもってこの部に入ってきてる。
そんなメンバーが、一つの目標のために“あたりまえ”の基準をここまで高めていけることに、チームという存在の果てしない可能性を感じる。ここには、他では得られない経験が詰まっている。

選手は、朝起きてから寝るまでラクロスと共に生活してる。
ご飯は食トレ、練習後はケアとコンディション調整、筋トレやビデオ反省etc
“上限なく上手くなり続けること”が日常の中にある。ガチの部活を経験したことのない私から見れば、その努力と覚悟は想像を超えるものだと思う。

そして、そんな選手と関わるスタッフには、1分1秒をより価値のあるものにする責任がある。

限られた練習時間の中で、ボールケアの時間を短くし、1on1や6on6の反省に集中できる環境を整えられるか。
練習中、雰囲気を作るための声を考えて発することができるか。
練習後、どれだけ早くビデオを上げられるか。選手のプレーを左右するテーピングを、どれほど正確に行えるか。
ファールコントロールを通してリーグ戦で不利益を出さないようにできるか。

挙げればきりがないが、スタッフは良くも悪くも選手の時間の”質”を左右する存在だと思う。

阪大のスタッフが提供している質は、関西の中でもトップレベルだと思う。(まだまだアップデートできるところはあるけど)
それが“あたりまえ”のように感じられるほど、高い基準が日常化している。
スタッフは練習を支えるだけでなく、チームの変化が見やすいからこそ、「何を目標にして、今なにをするべきか」を常に考え、瞬時に最適解を出すことが求められる。

“あたりまえ”の基準は、自分の行動ひとつで上げることも下げることもできる。
そのことを自覚して行動する瞬間こそ、スタッフの真価が問われる場面だと思う。

選手と同じ時間を部活に費やすことではなく、考え行動し続けることがチームの成長につながる。
今年のスタッフは、そこに貪欲だと感じている。

その時々でベストを尽くすことが求められ、次第にその努力さえ“あたりまえ”に変わっていく。
どれだけ頑張っても0の基準が更新されるだけで、プラスが見えにくい。だからこそ、しんどいと感じることもあるかもしれない。
だけど、高い基準を求められ、それに応える経験ができるのは今だけ。

挑戦を続け、自分を磨き続けることで、心躍る未来を創ることができる。

この環境は、決して“あたりまえ”ではない。

少し話は変わって、

皆さんは『であることとすること』という評論文を知っていますか?
高校の教科書で1度は読んだことがある人が多いと思います。
その中に、「権利の上に長く眠っている者は民法の保護に値しない」という一節がある。
続く部分で日本国憲法第12条が引用され、「自由及び権利は、国民の不断の努力によってこれを保持しなければならない」と述べられている。

「行動し続ける人間だけが、権利を持ち続けられる」

暴論かも知れないが、これは部活にも通じると思っている。
何の努力も行動もしていない選手が、スタッフやコーチ、応援してくださる方々の恩恵を当然のように受けるべきではないし、
何の努力も行動もしていないスタッフやコーチが選手と共に勝利を分かち合う権利を持っているとも思わない。
努力し、行動し続ける人たちの集まりでなければ、阪大ラクロス部の“あたりまえ”は決して守れないし、高めることもできない。

スタッフに「ありがとう」と言ってほしいわけではない。ただ、“あたりまえ”を享受するに値する行動をしてほしい。
選手のニーズをすべて受け入れることが正解ではない。「チームにとって何が本当に必要か」を考えてほしい。

努力できる環境があり、努力する力を持っているのだから、互いに本当に必要なことを高め合えるチームであり続けてほしい。

選手が高いレベルでラクロスをできる環境は、スタッフや周囲の多くの人の支えがあってこそ成り立っている。
そして、スタッフがその役割を全うできるのも、高い志をもって日々努力している選手の存在があるから。

お互いがその“有り難さ”に気づき、尊重し合える関係であってほしい。

時には立場や見えている景色が違うことで、理解し合えないこともあるだろう。
けど、選手もスタッフも、それぞれの努力のうえに今の“あたりまえ”がある。
どれだけの努力が“あたりまえ”を支えているのかを知り、自分のこと、他人のことを理解し合いながら成長できれば、チームはもっと強くなれる。

“高い基準のあたりまえ”を追い続けられるという“あたりまえではない”環境に感謝し、
今の自分たちの立場を客観的に見つめ、必要なことを考え、行動し続けてほしい。

抽象化すると一般的な言葉になってしまったけど、これが私の4年間で学んだこと、そしてこれからを担うみんなに伝えたいことです。

関西制覇まであと4日、最後まで走り抜こう

不屈

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この記事を書いた人

大阪大学男子ラクロス部広報部です。
SNSの運営や新勧PVの作成を行っています。

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